もちろん子どもの頃『サンダーバード』を見ていた世代である。ジェリー・アンダーソンの特撮は登場するメカの玩具っぽさが特徴であって、それが人形の玩具感とちょうどいいバランスを保っていた。しかしこれを実写の人間と組み合わせてみると、登場するメカの方は相変わらず玩具らしさを残しているのでどうもバランスがわるい。しかもシリアスな内容の映画なのにロケットの造形がいかにも楽しそうに出来てしまっていて、まったくミスマッチな感じを与える。こんなかわいいロケットを作るならもっと楽しい映画にすればよかったのに、と思う。