1945年制作、ジョン・ウェイン主演の西部劇。DVD封入の解説では結構ほめてあったが、私的には、これで二度と見なくていいんだと思ってしまった。
ジョン・ウェインと駆け落ちするヒロイン、ベラ・ラルストンが登場した時、これは絶対ふたりは別れる、そして途中から新しいヒロインが現れるはずだ、と思った。それくらいこのヒロインには魅力がなかった。容貌の問題とかではなく、その言動と行動が終始ジョン・ウェインの足を引っぱることばかりで、もし彼女がいなければすべての問題はもっと簡単に解決していたはずなのにと思わせる。そのうち失敗に懲りてどこかで改心するのかと思いきや、最後まで彼女の愚かさは収まることなく、おかげでこちらはイライラを抱えたままで映画が終わってしまった。
ひょっとしてこの女優さんは監督に嫌われていたのではないだろうか。
ところで彼女はその後この映画を制作したリパブリック社の社長の奥さんになったそうだ。なるほど、というべきか。
その他はいい脇役を揃え、アクションシーンもがんばっていたのに、なんだかもったいない。
追記:こういう文章は資料なしで書くものではない。ジョン・ウェイン好きの大林宣彦氏のこの作品に対する評価はどうやら低い。ちなみに彼のタイトル表記は『ダコタ平原』。対して児玉数夫氏の『西部劇大鑑』ではタイトル表記は『ダコタ荒原』で、こちらはこの作品について言及した文章も長く、評価もかなり高い。意見が分かれているのはこの時代のBクラス西部劇に対する思い入れの違いだろうか。