自分用に誕生日のプレゼントを買ってしまった。石川三四郎随筆集『不尽想望』(尽は本当は旧漢字なのですが)昭和10年刊。100部限定特製版。天金革装で重い感じです。
普及版の方はずいぶん前に高円寺の都丸書店で買って持っています。こちらは表紙の紙が独特の質感で、ほかにあまり見たことがないので、詳細は説明困難。つやがあって、硬い丈夫そうな紙に背は灰色っぽい布。繰り返し読んだ愛読書です。特製版は識語と署名があるというので欲しくなりました。その文字が見たかったのです。識語には「悉く書を信ずるは書無きに如かず」とあります。繊細できれいな書体です。
これは書物展望社の本ですが、同じ版元で徳富蘇峰『成簣堂閑記』というのも1年ほど前に買いました。これも愛読しております。読書が次第に年相応になってきました。
最近は毎朝ふと目が覚めては『哲人三宅雪嶺先生』を少し読み、また二度寝をするということを繰り返しています。本を長く読むということがあまり出来なくなっています。日中でも、しばらく本を読んでいると、いつのまにか眠くなっています。短い集中力を綴り合わせてなんとか本1冊を読了するという悲しい状態です。