もしや子どもの頃この本に出会っていたらまちがいなく夢中になっていたでしょう。1959年発行ですから私は小学校の3年生か4年生。定価1800円は当時としてはかなり高価な本でしょうから、学校の図書館にもあったかどうか。私がかよった大川小学校にはその頃戦前の本がまだたくさんあって、私はこれで旧漢字旧かなを憶えました。冒頭のカラー図版は原子炉から始まります。要は動植物から機械、工場、デパートなどに至るありとあらゆるものがばっさりと切り取られて、その断面が見えるようになっているわけです。ふしぎです。バッタの心臓が背中にあるなんて知らなかった。