新年のごあいさつを申し上げます。みなさまにとっていい年となりますようお祈りいたします。
私はと言えば亡くなった母の年齢を追い越して生きながらえている段階となりました。母が生きていれば今82歳でしょうか。以前はそうは思わなかったのですが、自分が年を取り始めてふと母に会いたいと思う機会が増えて来ました。
私が現在の仕事を始めたときには母はすでになくなっていました。なので母は私がこの仕事で収入を得ている場面を見たことがありません。ただ私の家は各地の若いアーティストや美術業界の人たちが福岡に来たときの宿泊場所になっていたので、彼女は息子の友人たちをいつも歓迎し、楽しそうに世話をしていました。多い時には同時に20人くらい泊まっていましたが、ばらばらに起きて来る彼らに朝ご飯を食べさせては順番に送りだしていました。思えばそれはまだ今の私の年齢より若いときだったわけです。
当時はそれを当たり前のことだと思っていました。しかし今我が身をふりかえって、母に及ばないこと数段です。
残された時間の中で(相変わらず迷いながらも)さらに努力をしたいと思いますので、今年もよろしくお願いします。