いつか読みたいと思っていて、いつまでも後回しにしていた本のひとつ、『ウィルヘルム・マイステル』にとりかかりました。理由はたまたま横浜の古本屋さんで改造社版全集の4冊本を買ったから。他にも自然科学論と色彩論の4冊セットと『詩と真実』3冊も買ってしまってその重かったこと。タジ君とたまたまその時ZAIM事務所まで訪ねて来てくれた映像アーティストOさんが分けて持ってくれたので助かりました。ちなみにOさんからゲーテってどこの人ですか、と質問されました。時代はいつも移り変わっています。私はOさんが知らないことをたくさん知っていて、彼女は私が知らないことをたくさん知っています。しかし私はゲーテがどこの国の人かは知っていましたが、彼の書いたものについてはごくわずかしか知らなかったので、Oさんにゲーテの生まれた場所以外のことを教えることはできませんでした。自然科学論集の植物の挿絵を見ながらいわゆる「原植物」について話そうとしたのですが、どうもうまくいきませんでした。『ウィルヘルム・マイステル』もとても面白いのですが、その面白さを説明するのはやはりむずかしそうです。
ついでに『伊太利紀行』もあったのでどうしようかと迷ったのですが、これは最近出ている全集本のほうがゲーテが言及している絵画の図版等も参考に付いていて便利かなという感じです。
それにしてもOさんには美学校までつきあっていただきました。たくさん歩かせてしまってごめんなさい。お疲れだったと思います。最後に生徒さんたちと食事に行ったので、その時までいてくださればよかったのですが。いつかご本人の了解があれば実名に訂正しますね。