先日『赤胴鈴之助』を買って読んでみたら、これがとてもおもしろかった。全3巻で再版しているうちの1巻目でした。今日は『まぼろし探偵』の1巻目。まだ読んでいません。本人が描いたかどうか分かりませんが(どうやらご本人だと思う。本編にもよく似た表情が出て来ますから。当初黄色いマフラーは顔の輪郭の一部を隠す役割もあったようです)、初期のまぼろし探偵の表紙絵のふっくらした感じの可愛いこと。私が小学校1年生くらいの頃でしょうが、こんな子どもは当時見たことありません。そしてとても暖かそうなマフラーをしているだけでもありえない世界です。ひょっとしてこのイメージは戦争前の裕福な子どもから来ているのだろうか。多分この絵を描いた人は知っていたのでしょうが、でも戦後すぐに生まれた私の近くでは到底現実には見ることが出来なかった世界がそこにあります。ふっくらした顔の主人公があこがれだった時代があるのかも。